穏やかな猶予、長い夏休み。安らぎを求めて、今日も眠る。
◆あらすじ
大学を辞めた僕の元に「夏休みの間居候させろ」と強引に幼馴染がやってきた。
小生意気な幼馴染と、諦めきれない僕の青春モラトリアム。
そして心の傷を癒していく狭いワンルームのサナトリウム。
読めるところ
著者が好きな箇所
昔から、ずっとずっと。出会った時から、ずっとミナトはそう言う存在だった。
こうやって彼女は、僕の情緒を崩しすだけ崩して。
『私ね――』
僕の心をくすぐるだけくすぐって。
『――恋愛とかはわかんないから。しないんだ』
そうやって、また。僕の情緒を乱していく存在だった。